燃費悪すぎだろ
MINI R52 クーパーS コンバーチブルに乗っていますが,街乗りで 6~8km/L,高速でもいいところ10km/L で, 5ch とかで10~15km/L とかバンバン出てるのが「マジかよ」状態の Hie です.おはこんばんちは.
いや,燃費悪すぎですよね.MINI R50シリーズで燃費が悪いときは,燃料フィルタとO2センサを疑えというのがセオリーのようです.うちはどちらも交換されていないと思われます.
で,ですね,まずは燃料フィルタから交換してみようと思います.
燃料フィルタ交換に必要なもの
実は工具はあまり必要なかったりします.
ぼくが使った工具は次:
- T30 トルクスレンチ
- 小っちゃいドライバー(何でもいい)
- 10mm のレンチ
- 大きめのマイナスドライバー2本(できれば貫通,1本はプラスドライバーでもいいです)
- エアダスター
- ハンマー
- ラジオペンチ
- 何か容器
- いらないぼろ布いっぱい
あると良いのは:
- スポイト
- シールピッカー(フック状になっている針みたいなやつ)
方針
MINI R50シリーズの燃料フィルタは燃料ポンプ(燃料をエンジンに送っているポンプ)と分離していまして,燃料フィルタだけを交換することができます.
燃料フィルタは,運転席側の後部座席下にあります.ですから,座席を外して,交換していくことになります.
まあ,作業スペースは狭いです.でも,幸いR52は幌車なんで,幌全開にすれば大して困らないレベルなんですね.換気もできるし!
で,方針は次のようになります:
- 燃料フィルタのパイプを外した瞬間にガソリンが吹き出さないように燃圧を下げる,
- 後部座席をバラす,
- 燃料フィルタを交換する
作業自体は超簡単なんですよ.問題はそれなりにガソリンがこぼれるので,ヘタすると車両火災になるってことだけ.
真冬の静電気とか真夏の熱による揮発は怖いっす!
やってみよう
まずは,燃圧を下げるために,燃料ラインからガソリンを抜きます.
燃圧を下げる方法は二つあって,
- エンジンに燃料を送るデリバリーパイプの燃料吐き出し口から燃料を抜く方法(←ぼくはこっちを選択)
- 燃料ポンプの電源を落とした状態でエンジンを回し,燃料を枯渇させる方法
があります.
後者は,エンジンを動かしてしまうためコンピュータに異常が記録されますんで,なんかめんどくさそう…なので,前者を選択.
デリバリーパイプはインタークーラー(エンジンの上…というか正確にはスーパーチャージャーの上に鎮座する冷却フィン)の下にあるので,インタークーラーを取り外す必要があります.でも,すごく簡単です….
とりあえず,インタークーラーを外して起きましょう.
まず,黒の樹脂カバーを外します.
T30 のトルクスねじでとまっています.奥側2本は手前側2本より長めのねじです.
樹脂カバーを外すとこんなかんじ.
ちなみに,インタークーラーの手前のステーを外すと,さらに脱着しやすくなります.(とくに取付が楽になる.)
ステーをバラすときは,8mm の六角レンチを使います.
インタークーラー左側を留めているステーを外します.こちらもT30.
このステーは上下さえあっていれば,たぶんどういう向きにでもつけられると思いますが,精神衛生上場所と向きは覚えておいた方がよさげ?
右側も同様.
インタークーラーを取り外しました.
取り外したインタークーラーです.フィンをつぶさないように避けておきましょう.
ここで,ブレーキクリーナーを鬼吹きして掃除しておくのもよいですね.ぼくは一缶使って掃除しました.…中を,ですよ?
後部座席をバラしておきます.
もうバラしてますが,チャイルドシートISOFIXの差し込みコネクタのガイドを引っ張って取り除き,座面を手前から下から上に引き上げれば外れます.
後部座席の座面分解って,たぶん30秒かからないです.
写真左側,運転席後ろが燃料フィルタです.ちなみに,助手席後ろは燃料ポンプです.エンジンがかかりにくくなったら,ここを殴りましょう(笑)
カバーを外します.
10mm の六角ナットでとまっています.
マイナスドライバーでこじ開けます.
燃料フィルタのハウジングが登場.死ぬほど汚いですね.
汚れはエアダスターで飛ばします.
ここで掃除しておかないと,燃料タンクにゴミが落ちてしまいます.
燃料フィルタのハウジングは,大きなリングで上から押さえつけられて,燃料が漏れないように密閉しています.
このリングを取り外せば燃料フィルタが取り出せるのですが,実は,このリングは締めすぎても緩すぎてもいけないのです.
というわけで,もともとどこまで締め付けられていたのか,マーキングします.リングと車体側に刻印します.
燃料フィルタは取り付け向きが決まっているので,マークしなくてOK.
さて,準備は整ったので,燃圧を下げて燃料フィルタ交換と参りましょう.
燃圧を下げるために,インタークーラー下にあったデリバリパイプをいじります.
この黒いキャップがついているのが,デリバリパイプの燃料リリースバルブです.
キャップを取り外し,ウエスで燃料飛散を受ける体勢を作ってから,小さめのドライバなどで先っちょをつきます.
燃圧がかかっていると,ここでガソリンが飛散しますので,顔などを近づけないように.
ちなみに,ぼくは,丸一日乗っていなかったからか,全くガソリンが出てきませんでしたw
交換するフィルタは純正相当品の VAICO の燃料フィルタ.純正品番は 16 14 6 757 196 です.4000円前後くらいかなー.
中身は,フィルタとガスケット一式です.
燃料フィルタを開けてからは(いつ引火してもおかしくないので)スピード勝負です.ここらで使う道具は後部座席付近に集めておきましょう.
燃料ラインを切り離します.ラジオペンチで緑色の留め具を挟み,ラインを引っ張れば外れます.
燃圧が下がっていればほとんど飛散しないはずです.
取り外しました.
ごめん,写真撮り忘れ.
マイナスドライバーを介してハンマーでフィルタを押さえているリングを叩き,反時計回りに回していきます.
リングが外れたら,座席に飛散したガソリンを拭き取るためのウエスを大量配置して,マイナスドライバをつかって燃料フィルタ(ハウジング)をこじって取り外します.
このハウジングは,上下に分離することができ,その中にフィルタ(とガスケット)が入っています.
分離の仕方ですが,有名な動画があるので参考にしてください.
Replace Fuel Filter - Gen 1 MINI Cooper R50 R52 R53
この方は,本体(下部分)を手で押さえて,ドライバで上部を回してからこじって外しています.が,ぶっちゃけ,下部分を手で押さえるのは難しいです.だって,ガソリンでびちょびちょで滑るんですもの.
なので,網1本の大きなドライバで本体の凸凹を捉えて,上のキャップ部分を回す戦略がおすすめです.
とれましたー.
うわ…真っ黒….
ここから写真はナシw
フィルタは引っ張れば抜けます.抜けたところ,真っ黒なガソリンが入っているので,スポイトで吸い取って別容器に逃がします.スポイトがない人は頑張ってウエスを突っ込んで吸い取ります.
購入したフィルタキットには,大きいガスケット2枚,細い大きめのガスケット1個,小さいガスケット2個です.大きいガスケットは2枚入ってますが,たぶん1枚しか使わないで正解です.なんで2枚入ってるんだろう?
小さいガスケットは,シールピッカーがあれば簡単に取り除けます.時短になって危険性が減るので,準備しておくのがおすすめ.
不要だと思いますが,ガスケットにはワセリン(奥さんの化粧道具からパクったプロペト)を薄く塗布しました.ゴムを痛めず密着性を上げるものならなんでもいいので,シリコングリスとかでも良いと思います.
動画を見るとわかりますが,大きなガスケットは,燃料フィルタを取り付ける前に,車体側に押し込む必要があります.燃料フィルタに先に取り付けてから押し込んでも入らないので注意しましょう.
あとは逆手順で閉じていくだけ.
インタークーラーも元に戻し,エンジンをかける前に,キーOFF/ON(エンジンはかけない)を数回繰り返し,ガソリンが噴き出していないかを確認,問題なければエンジンをかけます.
効果はあったか?
まだ検証中なんですが,初っぱなから街乗りで10km/Lを叩き出しています.
また,巡航中にも30km/L超えとかでてきて,今まで見たことがない数値が出てきています.
燃料フィルタを変えるとパワーが上がるみたいな話も聞きますが,うちではそこまでは変わらず.しいて言えば,エンストする瞬間のフィーリングが変わったくらい.なんというか,「おっとエンストしかけたから,クラッチ切ろう」みたいなことってあると思うんですが,以前はここで,エンジンの息継ぎが結構長く続いたんですよね.それが一瞬になりました.
とりあえず,この土日に遠出してみようと思います.
【追記】
街乗りを20kmくらいやった結果.
比較的巡航できたので,実際の街乗りは10km/L程度かなー.
その他
あ,あと,燃料に引火したときを考えて消火器はあるといいかも.うちは購入しました.…が,西濃○輸が遅配しやがるので,作業中に届きましたw
また,吹き出たガソリンはガソスタに返すのが一番スマートです.今回はあんまりこぼれなかったし,うちは,洗剤で中和して,いったん保存.次の燃えるゴミで布にしみこませて捨てようと思ってます.