Ai Nikkor 50mm f/1.4s ニコイチ
id:Hie:20150818#1439915987 に記したとおり, Ai-s Nikkor 50mm f/1.4 は既に持っているのですが,おそらく初期不良の後群コーティングむらのせいでボケに黒点が映り込む病気を抱えていました.
そんなにたいそうなレンズではないのですが,なんとなく惜しくて,今度は5,000円で後群にカビのある落下破損な Ai-s Nikkor 50mm f/1.4を買ってきました.
見たところ,後群最後尾後玉にのみカビが生えただけのようなので,ニコイチは大丈夫そうでした.落下破損となっていましたが,レンズは無傷で,鏡筒損傷・フィルタ枠破損程度なのでまあ,問題なし.
左が元から持っていたきれいな光学系のレンズで,右が今回仕入れたレンズ.右は,後玉に既にムラが生じています.カビの影響でしょうか.それとも実は違うコーティングが施されている?
ちなみに,今回はいずれも,シリアル番号 5XXXXXX 台のレンズです. Ai Nikkor 50mm f/1.4 はいろんなバリエーションがありまして,4XXXXXX 台やそれ以前のレンズはレンズ互換性があるかどうか分からなかったため見送りました.すくなくとも,4XXXXXX 台のレンズは,絞り機構や後群のメカニカル構造が異なっています.
後群をばらすために,ネジ3つを外します.ネジロックはとくにないですが,ちょっと固め.
一つ前の写真の状態でも後群は分解できるんですが,たいした手間でもないので絞り環を取り外し.そっと引き抜くだけです.
昔から持っていたレンズは,後群全体を指で回すだけで抜けてきました.
絞りが妙に汚いのは,前回ぼくが(いい加減な)絞り修理をしたからです.
こちらは,新しく仕入れたレンズ.
…ん?後群を回すと,なんか一部鏡筒に残ったぞ…(笑)
残ってしまったのは,この図でいうところの,後群後ろから3,4枚目のレンズ.
これはこまった.じつはコーティングむらがあって交換したいのは,この3枚目のレンズなのです.
(図は,Ai AF Nikkor 50mm f/1.4D のもの.レンズ構成はだいたい同じなので拝借.)
結局,カニ目なしではどうにもこの3,4枚目を取り外すことができず,結局,後群1,2枚目及び前群を新しく仕入れた落下痕のある鏡筒に全て移植したのでした.
ちなみに,落下の衝撃で鏡筒が歪みヘリコイドがスムーズでなくなっていたため,適当にラジオペンチで伸ばしたり縮めたりして調整しました(^^;
写真は掲載はしませんが,以前あったボケの中の黒点は無事消えました.
しかし,なんだろう,この敗北感….