SIGMA Art 35mm

ぼくは,SIGMA Art 35mm は 35mm 最強説をとなえています.
でも,世間はひろくて,そういう考え方ばかりでは無いようです.
http://yuseisuzumura.com/archives/3446
この人が書いているとおり,SIGMA Art 35mm は,35mm 単焦点としては大変評価の高いレンズでして,ボケが素晴らしいの解像感がどうのこうのと言われています.ただ,みんな思っているのは,とにかく重い.普通の人だったら旅行になんかまず持っていかない.でも,こんなクソ高ぇレンズを買うような,きれいな画像>肩こり,になっている まじきち カメラマンはそういうところには目を瞑っているわけです.もちろんぼくも まじきち なので,目をつむっています.イタリアにも持っていって,常に鞄に入ってたくらい.
画角は好みの問題があるにしても,重さに耐えられないというのは,常人にはありそうではある.この人は,いろいろ重なって手放すことにしたんだろうと思います.
あと,個人的に思うのは,人によってボケは好き嫌い激しいから,べつに SIGMA Art 35mm でみんな大満足しているわけじゃないと思いますねぇ.(Art さいつよ説を盲信している人も居るかも知れませんが,)Art 35mm の真骨頂は絞った時の解像感.特に,f/2.8 あたりからシャープになってゆき,f/4 で全域でキリっとなる.これが最大の持ち味なんだと思います.ボケは好みがあるから何とも言えないけど,構造物撮りとか夜景では さいつよ だとぼくは信じています.f/10 〜 は逆に残念な感じなんですが….
弱点は,フードがゆるゆるのガバガバになってしまうことでしょうか….どうすりゃええの,これ.

SIGMA 単焦点広角レンズ Art 35mm F1.4 DG HSM ニコン用 フルサイズ対応 340551

SIGMA 単焦点広角レンズ Art 35mm F1.4 DG HSM ニコン用 フルサイズ対応 340551

ところで,この記事を書いていて,改めて時前の Art 35mm を見たら,なんか後玉にわりとビッグサイズなチリを二つ発見.フードガバガバなのもあるし,保証期間内ということでOHに出しました.

Ai-s Nikkor 50mm f/1.8 (国内向け パンケーキ版) 前玉群分解

またやってしもうた….どうにも保証がないレンズだと思わずバラしてしまいます.
オク購入のこのレンズ,年代を考えれば美品だったのですが,どうにも前玉群のどこかに大きなホコリが一つみえて気になっていたのです.もちろん,写りに影響なんてほとんどしていないのは承知してますが….
このレンズの分解は先駆者がたくさんいらっしゃいまして,ちょっとググれば分解のやり方がいくらでも出てくるわけです.
今回は,前玉のゴミさえ取れればよいので,後玉他には手を出しません.


ピントを0.45m にし前玉群を繰り出すと,鏡胴に芋ネジが出てきます.
マイナスドライバー 1.2 でアタック.ロックタイトとかはされてないようです.簡単に回りました.

このレンズでは,芋ネジでフロントの銘板を鏡胴のネジに固定しているだけですので,ちょっと芋ネジを緩めれば芋ネジ毎銘板を手回しして取り外すことができます.
芋ネジを取り外してもよいですが,1mmもないような小さなネジなので,取り付けにピンセットなどが必要です.できれば緩めるだけがおすすめ.

芋ネジ付きの銘板を手回し(反時計回り)で取り外しました.これで前玉群にアクセスできます.
この前玉の外周を左回しすると前玉群全体がはずれ,内周を回すと前玉群そのものをバラすことができそうです.
今回は前玉群の裏側にホコリがあるようなので,前玉群そのものには手を出していないのですが,前玉群は,明らかにロックタイトで接着してありますね.力ずくでいくのか,エタノールとか薬剤で行く手もあります.最悪はロックタイトなんで熱で溶かすという手も.

前玉群全体を外すには,外周にあったサイズの吸盤オープナーを使います.
一応カニ目用の穴もありますが,吸盤オープナーで楽勝でした.ひょっとして,先人が分解してる??*1

こんな感じで左回しです.
これで前玉群がごっそりと外れます.また,前玉群を外せば前玉方面から絞り羽根にアクセスできるようになります.
ホコリだけかな?と思っていたら,なにやら油汚れっぽいものでホコリが留まっていました.ヘリコイドか絞り羽根の油が飛び散っていたのかもしれません.コーティングがいつ剥がれてもおかしくないようなご老体レンズなので,薬品は使わず,クロスで優しく拭き取りました.

試写.
当たり前ですが違いがわかりません….

今回活躍した道具たち.
マイナスドライバーと吸盤オープナーだけ.

*1:じつは,芋ネジを止めたときに本体ネジ部側に出来るアタリが,二つあるのです.ひょっとして誰かが一度開けている?