がんによく効く社寺を訪れよう

鎌倉にスゴく癌に効くお稲荷さんがあるというので行ってみました.

「がん封じ」をテーマに掲げる社寺がある

がんに限らずですが,命に関わる事態となった方の多くは,社寺へお参りに行くのではないでしょうか.ましてや,あらゆる手を尽くしても死ぬかもしれないといった状況であれば,神仏にすがりたくなるのものです.中には怪しげな宗教にハマる方もいらっしゃるようです.実は,私の身内にもいます.

さて,こういったがん患者御用達の社寺といえば,いわゆる「がん封じ」だとか「病魔退散」ということを売りにしているところでして,ぼくもいくつか知っております.
今まで行ったことのある「がん封じ」をテーマとしている社寺は次の二社です.


上行寺はスゴイ

行田八幡神社も上行寺,どちらも関東から比較的行きやすい社寺ですが,ネットの情報を見る限りだと,全国的には上行寺の方が有名な気がします.写真でお分かりの通り,「いかにも」な感じですしね.

上行寺は,腫れ物などの皮膚病に霊験あらたかな瘡守稲荷(かさもりいなり)が祀られている日蓮宗のお寺です.繰り返しますが,お寺です*1
ぼくは,外観だけでお腹いっぱいでして,ヨメだけ中に入ったのですが,「なんだかスゴイ」「お守りを買ったらホーホケキョーみたいな変な呪文を唱えていた」と興奮しておりました.

行田八幡神社も色んな神様てんこ盛りの神社ですが,まあ普通の神社です.神仏に一縷の望みをかけている人にはちょっと物足りないかもしれませんね.頼めば癌平癒の祈祷はしてもらえるものの,どう見てもライトユーザ向け.
結論から言えば,ぼくらはライトユーザでして,ヘビーな方々とはあまりお付き合いしたくないというのが正直なところです.

出来れば健全でありたい

もうこれは,どれくらい病気が差し迫ったかだとか,普段からどれくらい感化されやすいかとかにもよりますが,できればこういった参詣は験担ぎや気分転換程度に留めたいものです.
少しググるとわかりますが,上行寺では住職やその家族に親切にしてもらえる,話を聞いてもらえるなど,患者の目線で対応してくれるようです.そのため,リピートが多く,そのリピートがまた別の参詣者を呼んでいる図式が出来上がっているように見えます.そして,そういうループに取り込まれるのは,感化されやすく信心深い人なんだろうな,と思っています.

今までに上行寺への参詣を勧めてくれた方は,「抗がん剤はダメだ」とか「玄米食で癌を撃退」とかそっち系の人ばかりでして,こういうループに取り込まれてしまう人と,がん治療=疑似科学論者との間になんだか相関らしきものを感じます.

そんなこんなで,ぼくらは行田八幡神社でいいや.という結論になりましたとさ.

*1:稲荷は基本的に神道に属していて,仏教(お寺)ではありません.最上稲荷寺系列の日蓮宗のお寺では稲荷を祀るケースはあるんですが,これは本尊の最上位経王大菩薩が稲荷と同一視されただけで,瘡守稲荷を祀るのはちょうレアです.もっとウンチクをたれると,明治初期の廃仏毀釈により,神仏習合であった従前の仏教×神道が分離されたはずなのですが,なぜか分離されていない,ということになります.