ナンバーポータビリティ戦略はauのほうがうまくいっている?

http://muffin-net.com/hitobito/211.html によると,ナンバーポータビリティサービス開始後に,auに機種変更したい人が多いとのことです.
ナンバーポータビリティサービスは,簡単に言えば,今までは他キャリアの機種に変更した場合に電話番号を変えなくてはいけなかったのに,番号を変えなくてもよくなるというサービスです.
現在は日本人の大半が携帯電話を持ってしまったことから,どのキャリアも新規契約を取ることは難しいとされています.しかし,番号にこだわって他キャリアの機種に変更することをためらっていた客層は,ナンバーポータビリティサービスの開始とともに,他キャリアに移る可能性が大いにあり,各キャリアの市場占有率が大きく変わるのではないかと予想されています.
現在もっともシェアを持っているのは NTT DoCoMo で,次いで au by KDDI ですね.このところから,当然,この二社の戦いに注目せざるを得ないわけですが,先に挙げたURLにある,意識調査によると,

携帯電話に関するみんなのデータその3です。ナンバーポータビリティの実施が平成18年11月に始まると言われています。みんな携帯会社を替えるのかな? (2006/4/18〜2006/5/15実施/集計人数:2068名)

Q1 ナンバーポータビリティが始まったら,キャリアを替えますか?
A1 YES 33.1% ( 685名)
No 66.9% (1383名)
Q2 YESの方はどのキャリアに替えますか?
A2 au 384人
DoCoMo 166人
vodafone 105人
WILLCOM 17人
検討中 13人

とのこと.どうやらauに機種変したい人は多いようです.
しかし,(私の興味本位から言えば,)問題はそこではありません*1DoCoMoauの関係がどうなのかということなのです.Q1でYESと答えた人のうち何人がDoCoMo使いで,何人がau使いなのでしょうか.

元ネタは

slashdotからなのだけど,このタレコミはちょっとおかしい.

アンケートに答えた人の半分以上がDoCoMoを使っているけれども、ナンバーポータビリティが始まったらauに乗り換えたい、と思っている人がとても多い、という結果が出た。

http://muffin-net.com/hitobito/211.htmlに,そんなことはかかれてないぞ.言っていることは,「auは人気」とだけ.別に「DoCoMoユーザで他キャリアに替えたい人はauに興味を持っている」とはかかれていない.書き方が悪いからそう見えるだけかもしれないけど.
細かいこと(?)ですが,ちょっと重箱の隅をつついてみた(^^;
ま,確率的に考えれば,やはりDoCoMoのほうが苦しいということになりそうなのですが.ちなみにアンケート回答者の51%程度がDoCoMo使いらしいです.
さらに細かい話をすると,Q1でYESと答えた人うち136人以上*2DoCoMoユーザと仮定すれば,DoCoMoユーザのなかでauに流れる人が1人以上存在しますね*3

*1:だって,au優勢かもしれないけれど,たとえばキャリアを替えたい人にDoCoMoユーザがいなかったら,auDoCoMoからシェアを奪ったことにはならず,DoCoMoのシェアは変わらないでしょ.

*2:YESと答えたうち,auDoCoMoをのぞいた人の数+1.

*3:別に,DoCoMoのシェアが減ったという意味ではないです.あくまでauに流れた人がいるというだけ.