以前住んでいたアパートもそうだったのですが,転居先も不運にも背の高い3〜4階建ての家に囲まれ,電波弱者なのです.
時折 FM ラジオ(特に NACK5)を聴くのですが,電波弱者な上,居間のシャッターを下ろすとノイズが酷く,げんなりなので FM アンテナを建てることにしました.
賃貸戸建て物件のため,現状復旧できるレベルでのアンテナ増設についてメモを残します.
「FM アンテナ増設」というタイトルですが,ちょくちょく,先月自前増設した 110°BS/CSアンテナの話も出てきます.
入居時の状況
まず,入居時のアンテナ系の信号配線図はこんな感じだと思われます.
思われます,というのは,上に述べているとおり電波弱者のため,オーナーが一度屋根馬なアンテナから CATV に切り替えたようなんですね.その後,退去に伴い,CATV を解約,その後賃貸入居者からクレームが入り,再び地デジUHFアンテナが屋根に取り付けられたわけです.クレームをつけたのはもちろんぼくです(笑).
一度 CATV を経ているため,室外の防水ボックスに CATV のブースタが残置され,そのまま今も地デジUHFアンテナのブースタとして使われていると見られます*1.
施工方針
場所の制約
この物件は賃貸戸建てです.退去時には当然現状復旧が求められます.ですので,壁に穴をあけたり,設備にあたる電線の切断加工はしません.
当然屋根に登って FM アンテナを既に上がっている地デジUHFアンテナのマストに取り付けたりもできません.
ですから,必然的に,FM アンテナは 人が出入りできるところでもっとも高い部分,ベランダに設置となります.ここには,既に先月施工した110°BS/CSアンテナが鎮座しています.
配線方針
重要なのは,CATVブースタがそのまま流用されていて,屋外の防水ボックス内にあるということです.
ラッキーなことに,この CATV ブースタ 日本アンテナ製 SRB-3020S は 110°BS/CS を外部入力できるうえ,CATV 部は下り帯域として 70〜770MHz を増幅できるブースタとして動作します.つまり,BS/CSはもちろん,地デジ UHFアンテナと VHF/FM をU/V混合すれば,室内に増幅して信号引き込みできるということです.
準備したのは次.
- アンテナ
- FM アンテナ: 日本アンテナ AF-220
- 110°BS/CS アンテナ: TDK BCS-45DHV (先月施工済みなので設置説明ナシ)
- U/V 混合器: 日本アンテナ M-737B (新品)
- 同軸
- FM 用同軸線: 3C-FV 20m (ハード〇フで買ってきた.新品500円也)
- 110°BS/CS用同軸: S-4C-FB(10m)とS-3C-FB(15m) (工具箱に眠っていた)
- 3C 用F型接栓
- F型中継接栓 いくつか (ジャンクケーブルの寄せ集めなので,延長とかしなきゃいかんのです 笑)
FM 用 ケーブルはたまたま見かけたジャンクの 3C-FV です.3C-FV はアルミ箔のシールドがないので品質がわるいのですが,FM波なんでたいした減衰はないと思いますたぶん.
FM アンテナ施工
同軸ケーブルを使うときは,給電部の回路の一部を切断するように指示されています.
切断しました.
とりあえず,AF-220 はこのまま説明書通りに同軸を差し込んで完成させておきます.
ジャンクで拾ってきたU/V混合器 M-737B です.
防水ボックス内の設置なので,屋外型じゃなくてもよかったのですが,これしか見つからなかったので….
U/V混合器に配線します.
一番左が新設の FM アンテナ入力で,真ん中がU/V混合後の出力,右が地デジUHFアンテナ入力です.
屋外混合器はF型接栓ではなく同軸直接配線です.従って新設の FM アンテナ以外は既設配線を加工しなくてはいけませんが,今回は手持ちの S-5C-FB 線を切断し,F型中継接栓を介して既設配線と繋いでいます.こうすることで,退去時に現状復旧できるわけです.
こうなりました.
ちなみに,before ↓
それと,この CATV ブースタのアースが取られていなかったので,写真はありませんが追加取付してます.同軸線経由でアース取れてるだろうし,品質は変わらないだろうとおもったら,まさかの地デジで 54 → 58 と 4 ポイント改善.