一月以上も積ん読状態だったので,ようやく読みました.
ロードス島戦記というのは
ロードス島戦記というのは,水野良先生の傑作の一つで,ヒロイックファンタジー小説であります.
ロードス島戦記は未だに続いている小説ですが,実はヒロイックファンタジーモノでは古参にあたります.80年代中盤くらいにスタートしたと記憶しています.指輪物語などの影響をうけた,正統派(?)モノといえるでしょう.
その名の通り,ロードス島という島でのお話なのですが,現実にあるロードス島とは別で,フォーセリアという剣と魔法による暴力的架空世界にある島です.フォーセリア自体は世界地図と似ているのですが,ロードス島はオーストラリアあたりに位置しています.
ストーリーは主人公がロードス島の平和のために仲間とともに戦いに明け暮れるという,本当にストレートなもの.最近はストレートさがウケないらしく,過去の読者層を引きずっている感じがするのがコワイ….
シリーズ
さて,ロードス島戦記には次のシリーズがあります.
ロードス島戦記は,主人公パーンがエルフのヒロイン ディードリットおよびその他諸々の仲間だちとともに,その時代の英雄を助け,悪い魔女や悪い騎士たちをやっつけ,次第に自身も英雄になっていくというお話.6巻からは我らがスパーク君と主人公交代しました.
ロードス島伝説は,ロードス島戦記より30年前の大戦を舞台にした小説で,主人公は超美形王子のナシェル殿下.こいつ,竜騎士という反則的な職業についています.パーン君とはえらいちがいだ….ロードス島戦記の知識をある程度仮定していて,はじめから結末のわかっている小説ですが,非常に泣かせます.
新ロードス島戦記は,我らがスパーク君が,ロードス島戦記で解決できなかった一部の平和を取り戻すためにがんばっています.しかし,読者はスパーク君の活躍より,ヒロインのニースちゃんを楽しみにしているのはもはや明白なのでした.
フォーセリアグッズ
ロードス島シリーズは,架空世界フォーセリアの一部分だけのお話.というわけで,ほかの地域を題材にした小説もいっぱいあります.出版社は違いますが*1,ユーラシア大陸部分に相当する地域は,ソード・ワールドシリーズが,南極大陸(あるいは南米??)部分に相当する地域は,クリスタニアなど,多くのシリーズがあります.全部で100巻分くらいでてるんじゃないのかな.
他のシリーズとストーリーが直接交わることはあまりないのですが,風説的に関連性があったりして,読者を喜ばせています.だから,いつまでも読者がいるんだな,と思っているのですが.いえ,私もその一人ですとも.
落ち目になってきたら,過去ヒットした著書の主人公でも,友情出演させれば,また売れるわけですね.便利!
ところで,新ロードス島戦記5はどうした?
はい,感想です.
最後らへん,ションボリですね.なんか,次巻読む気なくなっちゃう.だって,振り出しに戻る的な終わり方ですし.いや,それよりヒドイかな.5巻中盤までスパーク君ががんばったのはいったい何だったんだろうって.
あと,メインキャラ殺し始めましたね.
まぁ,次回が最終巻だそうですので,まったりと待つことにいたしましょう.発売は2007年かな?
新ロードス島戦記(5) 終末の邪教(上) (角川スニーカー文庫)
- 作者: 水野良,美樹本晴彦
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/10/29
- メディア: 文庫
- 購入: 3人 クリック: 18回
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*1:一応,全部角川系列