フィルムローダーの使い方とか

僕がはじめて買ったモノクロフィルムはロールです.長巻とか長尺とか100ftとか30.5mとか呼ばれるやつです.
24枚撮りとか27枚撮りとか36枚撮りではなくて,100フィートあります.
銀塩をされている方はとっくにご存じだと思うのですが,トチ狂ってぼくのようにデジタルからフィルムに入る方がいるかも知れないので,ロールフィルムの扱い方の使い方をメモしておきます.ぼくは事前にいろいろと調べたのですが,多くのサイトが閉鎖されており,ロストテクノロジー過ぎて困ったわけです.

フィルムローダーとは

まず,フィルムは24枚撮りとか36枚撮りとか,カートリッジ(パトローネ,マガジン)に入っているものの他に,100フィート(30.5m)単位で売られているロールとか長尺とか長巻と呼ばれるものがあります.これは,自分で必要な長さに切り取って,カートリッジに詰め替えて使うものです.
本来この作業は暗室で行わないと,箱からロールを取り出した瞬間に感光してダメになってしまうのですが,フィルムローダーはカートリッジへの詰め替えを明室でも出来るようにする,お手軽なフィルム交換機なのです.
ぼくが買ったのは LPL デイロールというもの.ヤフオクで数千円で取引されています.他にもキング製のものなどがありますが,LPLかキングかを選んでおけばよさげです.あとはクズ.

フィルムローダーへのロールロード

フィルムローダーにロールを詰め込みます.
フィルムローダーの素晴らしいところは,カートリッジに明室でフィルムをローディングするというところですが,買ってきたロールをフィルムローダに詰め替える作業は暗室かダークバッグの中で行う必要があります.箱から出した瞬間に感光しますしね.
今回買ってきたのは,ILFORD HP5 PLUS です.ぼくは,ダークバッグを使ってフィルムをロードしました.

ロールはどのように入っているか

まず,ロールフィルムはどのようにパッケージに入っているのでしょうか.それは,謎です.今までWebでどのように入っているかを撮影した写真などを見たことがありません.そりゃ,高いフィルムをいきなり感光させる物好きはいませんので当然です.
大体は,ロールフィルムの中にいきなり遮光袋に入ったロールが詰め込まれているようです.つまり,パッケージを開けた瞬間感光しうるわけです.必ずダークバッグ等の中で開封します.

遮光袋に入っているロールは,外周部をテープで留められていて,ロールの中心にはフィルムローダに詰め込むときの軸穴があいています.

フィルムローダの内部構造

これは,もう写真を見てもらった方がはやいと思います.

フィルムローダの開口部です.ここからフィルムが出てくるようにセッティングします.

フィルムローダのネジ蓋を取り外したところ.

蓋を外したところ.
中にダミーですが,ロールフィルムの芯にその辺に転がっていたゴミフィルムを巻き付けた物を詰め込んでみました.
実際にはダークバッグの中での作業なので見ていませんが,イメージはこんなかんじです.
右上が開口部,その左側がフィルムをバネで抑えて遮光する抑え,さらにその左のイボイボがスプロケットです.
スプロケットが回転することで,フィルムローダーの巻き数カウンターが動くわけです.
中心はロールの軸ですね.ロールにあたっている右下のアームみたいなものは,ロールの外周フィルムが暴れたりしないように抑えておくものです.装填時は開いておきますが,蓋を閉じると自動的にフィルムを抑えてくれます.また,この押さえの位置に応じて,残りフィルム量を外装にメーター表示してくれます(不正確ですが).

ロールフィルムの軸とその軸受けのアップ.
暗闇だと,ロールをこの軸に差し込むところが最初のポイントです.まあ,事前に目を閉じた状態でフィルムローダを触り,今どこを触っているかが分かるようになればまず問題ないです.

ローダーへのフィルムロード

フィルムロードの写真はありません.ぼくも一万円もするフィルムをフイにはしたくないので….
ポイントは,次のような所でしょうか.

  • フィルムローダの構造を良く把握しておく.
  • ロールフィルムをダークバッグ内で開封し,外周テープを剥がすときは焦らす慎重に.
  • ロールフィルムを装填する前に,フィルムローダの抑えのアームを開いておき,そのうえでゆっくりと軸にロールを通す.
  • フィルムをスプロケットから開口部へ通していくのではなく,開口部の抑えバネを開き,無理矢理フィルムを全体に押し込む.
  • 最後に開口部からフィルムを引っ張って,カウンターがカタカタ回ることを確認(スプロケットに噛んでいる)

まあ,事前に目をつぶってサワサワしておけば,まず失敗はしないですよ.
あと,再外周部のフィルムは捨てるくらいの勢いでぺたぺた触りながらやりましょう.それくらいの気持ちがあれば大丈夫.

フィルムカートリッジへロード

フィルムロードをしてみましょう.
フィルムロードの解説は YouTube とかにもたくさんあるので割愛.
ぼくは, LPL の詰め替え用パトローネも使いますし,空きパトローネも使います.
次の写真は空きパトローネへの詰め込み例.ポイントは,カートリッジの突起が右側になるようにしてフィルムをセロファンテープで繋ぎ,スムーズにカートリッジに詰め込めればOK,くらいでしょうか.

セロファンテープで留めます.
ぼくは裏側で,3cm程度の長さでタテ方向につなぎ,その後接続面をくるむように横方向にテープを巻きます.これで,フィルムを巻き込むときにエッジが引っかからずスムーズに巻き取れるようになります.

きれいにカートリッジ載せれば,蓋をした後,ハンドルを取り付けられるようになります.もし取り付けられないようなら,カートリッジの入れ方が悪い.

あとはカウンターを見ながらゆっくりと巻いていきます.

その後

まあ楽しく撮影して現像しちゃってください.

LPL ディロール ディロール135 パトローネ20個付 L11711

LPL ディロール ディロール135 パトローネ20個付 L11711