ブレーキオーバーホール

はじめに


おわかりいただけただろうか…?
たぶんね,16年,14万キロ,一度も交換されてないです.

というわけで, 2002年4月初度登録のアルテッツァ AS200 6MT Zエディション のブレーキオーバーホールのはじまりはじまりー.

部品

品番(代替品番) 個数 始期終期 品名 備考
04479-30191 1 200105-200507 ディスクブレーキ シリンダキット FR Z/Lエディション等大径ブレーキ車用.大径ブレーキ車は04478-30240でもOK.04478-30250はたぶんノーマル車.
04479-30231 1 200105-200507 ディスクブレーキ シリンダキット RR Z/Lエディション等大径ブレーキ車用.04479-53010はたぶんノーマル車.
90947-02C28 2 200105-200405 フロント フレキシブル ホース NO.1 前期と後期で品番が違う.前期のラスト2000年頃もこれまた違う.
90947-02C29 1 200105-200405 リヤライト フレキシブル ホース 前期と後期で品番が違う.前期のラスト2000年頃もこれまた違う.
90947-02C29 1 200105-200405 リヤレフト フレキシブル ホース 前期と後期で品番が違う.前期のラスト2000年頃もこれまた違う.

注意してほしいのは,これは後期型アルテッツァの品番です.うちの車台番号だとこういう結果が出ますが,2001年5月以降のアルテッツァであれば基本はおなじ.ジータは違ったりします.
また前期は品番が異なりますし,前期でも2000年頃のものは,これまた独自だったりするので注意.

作業

大まかに,フロント側OH,リヤ側OH,最後にエア抜きして終了です.
ブレーキフルードはモノタロウの男前DOT4です.前回せっかくカストロールのDOT4いれたのになあ….金欠なのでしゃあない.
写真はてきとう.なにせ手が油ぎっしゅなので,カメラとかにぎれん….あと,最後のブレーキフルード入れ&エア抜きの写真は省略.

とりまジャッキアップ


潜るわけではないので,タイヤを中にいれなくてもいいかも.
4輪ジャッキアップも人によってはしなくてもいいかも.
うちの車庫は若干前方向が傾いているので,後輪ジャッキアップだと前輪の輪止めに不安があったんですよね.
AT車ならこんなこと気にしなくてもいいんでしょうが.(Pレンジでロックされる)

フロントブレーキOH

運転席側で.


キャリパです.
なんかね,赤いですよね.前オーナーの趣味です.
こいつのせいでエラい苦労しました.


14mm でキャリパの上下ボルトを外します.


ピストン部がとれました.とりあえず,ナックル裏のアームに乗せておきます.


パッドは…まあ外さなくてもいいんですが,邪魔なので取り外し.


ブレーキホースを取り外します.
先にフレアナットレンチ10mmでナットを緩めてから,ステーのプレートをペンチなどで抜き取ります.先にステーから外してしまうと,配管がフリーになりナットを緩められません.
それにしてもスーパー固着してます.ぶっちゃけね,なめました(助手席側).しょうがないので,バイスプライヤーで取り外しました.なめる前にバイスプライヤー使えばよかった…トホホ.(交換後の締め付けもバイスプライヤーでやったらしい)


買っておいた純正のフレキシブルホースです.これであと10年戦える.


ピストンのオーバーホールです.

なにげにツインポッドタイプのOHははじめて.
修理書には,「片側ずつ行う」くらいしか書かれてません.不親切だよチクショウ.
ところでアルテッツァの修理書って結構クソ解説じゃないですか??AE100カローラの修理書はすげー丁寧でわかりやすかった.
アルテッツァの修理書は全体的にわかりにくい.ブレーキOHの項目もひどくて,作業フローでノーマルブレーキ車と大径ブレーキ車とで作業が異なるところだけ個別に書いてあるんですが,最初から最後までほぼ個別に書かれています(共通の項目がほぼない).いやいや,最初からセクション分けなさいよ….


片側ずつということで,片方に木片をあてて,もう一方も薄いゴム板や木片を添えてピストンを打ち出します.
うちは,エアーコンプレッサーとかないので,12Vのタイヤ空気入れをφ8mmくらいのビニールチューブに接続し,それをブレーキホースに差し込んでピストンを打ち出します.これで結構いけるんですよ….


古い写真ですが,こんなかんじです.


バコン.ぬけました.
危ないのでタオルか何かをかけて,ピストンが飛んでこないようにしてくださいね.


運転席側のピストンは少しだけサビてたので,600番で円周方向に磨きます.修理書によると400番でよいそうです.


ディスクブレーキシリンダキット FR です.安いので互換品のミヤコ MP-77 を使います.
クラウンとか書いてありますが,使えます.(後期型大径ブレーキ車に限る)
中身は,オーバーホールに必要なものが一式はいっています.バンジョーボルトのガスケットは入ってないやろーとおもって別に注文しましたが,入ってました.
・ピストン受け側のOリング,
・ダストブーツ
・ダストブーツを押さえるCリング,
バンジョーボルトのガスケット,
・ブリーダープラグのキャップ,
・スライドピンのダストブーツ,
・スライドピンのOリング
が入っています.もうこれだけで十分.
もちろん,純正を買ってもこれだけ入っているはずです.

FR は適当にやってしまったので写真はなし.
ピストン入れるときはこじらずにスコンと入れる,ダストブーツの外縁部をミゾに落とすときは,ピストンをある程度押し込んでから指&ドライバーなどで優しく押し込むってかんじです.


ピストン部のオーバーホールが終わったらバンジョーボルトを外して新しいブレーキホースに交換.
…ううう塗料が,ブレーキフルードで溶けて手がべとべとに….
前オーナーゆるせん.


とりまオーバーホール完了.


スライドピンも抜いてグリスアップしてから差し込み.
写真はないんですが,ダストブーツの交換がスーパーめんどくさいです.
ダストブーツって,金属のツバでピンの穴に固定されてるんですね.外すのはマイナスドライバーでこじったり,ドライバーをハンマーで叩いたりして外すでOKですが,新しいブーツのツバがうまくハマってくれない.
ボックスレンチソケットで打ち込むような絵が修理書にあるのですが,入らんぞ(笑)

リアブレーキOH


リアキャリパ(助手席側)です.これも赤い….
外すのは簡単で,後ろの17mm(だったかな?!)のボルトを二つ外すだけ.
フロントちがって大きいレンチは入らないし,結構力が必要です.


こちらも,先にフレアナットレンチで緩めておきます.こちらはすんなり開きました.


その痕でステーの台座をペンチで取り除きます.


おっと,パッドはずしてなかったw.はずします.
端っこのピンを押し込みながら,真ん中のつまみを引っ張るんだそうです.
固い….


リアブレーキは,ポッドが左右についていて,パッドを挟み込むようになっています.フロントとは構造が違います.
修理書では,パッドを片側だけつけ,真ん中(ブレーキロータが入るべきところ)に板をはさみエアでピストンを取り出すように指示しています.
かまぼこ板を挟んでみたのですが,ピストンがはずれませんw かまぼこ板に当たるだけですw

というわけで,かまぼこ板を二枚使い,片側パッド+かまぼこ板を二枚ナナメ置きでパッドに力がかかるようにしつつ,取り出すピストンと干渉しないようにして取り出し.


ボコン.
とれました.


ピストン内部が少し汚れていますが,これは拭いているうちにとれました.


ピストン側も問題なし.


ディスクブレーキシリンダキットRR は制研化学のものを使用.
こちらもOHに必要なものは一通り入っています.


Oリングを交換し,ラバーグリスを塗ったくってピストン挿入.
ある程度までピストンをいれた時点で,ダストブーツもピストンのミゾにはめます.


ある程度までピストンを押し込み,指で受け側のミゾに外縁部を落とします.


さらにもう少しピストンを押し込んでから,指&ドライバーなどで優しくミゾに落とし込んでからCリングをかませます.


最後にバンジョーボルトを外して,新品ガスケットを介して新しいホースにつなぎ替えます.

ブレーキフルード入れ

自作ワンマンブリーダーで,ブレーキフルードを入れてエア抜きします.
今回は男前モノタロウ DOT4 1L なのでジャブジャブ使いました.しあわせ.

まとめ

いやー,赤の塗料がねえ….
あと,フレアナットレンチは KTC のやつを買い直した方がいいかもしれないなーと思いました(遅)
でも,もうホース交換しちゃったし,あそこ取り外すこともないよね?本当は配管し直すべきなんですが….ま,助手席フロント側だし,配管も張り直すのも不可能ではないのですが….
悔いの残る作業でした.

ブレーキは今のところ正常に機能してるっぽいです.
誰もいない超田舎道までいってフルブレーキしてみましたが,ちゃんとABSが動くくらいには制動してるので,まあOKかと.

あとは各部からにじみがないか,注意していくことにします.