抗がん剤で禿げるということ

ヨメが禿チョビレになったので,どのように禿げるのか記したい.
ABVD 療法もそうですが,多くの抗がん剤では,がん細胞の内部を破壊するため,がん細胞は細胞分裂に失敗して死ぬ.しかしながら,抗がん剤は正常な細胞にも同様の影響を与える.正常細胞も死んでしまうものの,がん細胞のほうが分裂速度が速いためよく死ぬ,というところに着目したがん細胞撃退法なのだ*1.特に,細胞分裂が活発な毛根では,細胞分裂に失敗し,結果脱毛する.
それはもう,すがすがしいぐらいにハゲていくのだが,抗がん剤の禿げ方では,毛がどんどん細くなって,プツンと切れる.そんなかんじだ.抗がん剤を何回かやっても多少毛が残るのは,たまたま細くなりきって切れる前に抗がん剤が体外に排出されたというラッキーな毛が結構あったというわけ.
うちのヨメは,ABVD 療法一回で,ボリューム2割減といった感じだったな.最終的に3〜4割残ったと思う.まだ4回目の影響で抜けてるから,もう少し減るかもだけど.

これは,実際に抜けた毛の毛先.映っている部分だけで,おおよそ4cmほど.
先頭が4回目の抗がん剤で抜けた(切れた)部分で,そこから3回目,2回目,ちょっと微妙だけど,1回目と細くなっている部分が見えると思う.
また,だんだん成長速度も落ちていることがわかる.この感じでいくと,だんだん抜けやすくなっていくと思われる.

*1:「進行の早いがんほど抗がん剤がよく効く」という理由はこれ.もちろん,抗がん剤にはいろいろあって,こういう作用じゃない抗がん剤もある.分子標的薬とか.