MINI クーパーコンバーチブルS R52 や クーパーS R53 に頻発するクランクシャフトプーリーあぼーん対策のため,予防交換です.
結論からいうとですね,整備記録簿にはなかったですが,交換済みでしたw でも,同時交換したテンショナーのダンパーが切れてました.でもでも,新品交換したテンショナーが壊れていましたwww.なんだかねぇ...
交換するもの
- 純正クランクシャフトプーリー(バイブレーションダンパー) → A/M/S 軽量クランクシャフトプーリー(R53用)
- テンショナー
- アイドラプーリー
テンショナーとアイドラはセントピアで良品を買ったし,大丈夫だと思ってたんだ.交換するまではね.
さあ作業をはじめよう
まずはジャッキアップ.
R52は,ドアミラーよりやや後方,サイドに車体をリフトするための広い樹脂状のジャッキポイントがあって,ここを木片で支持してジャッキアップします.
するとサイドがまとめて前輪後輪とも浮き上がるので,すぐに四輪ジャッキアップができます.
(ジャッキは車輪スムーズなやつじゃないと危ないですよ.前後まとめてあがる分,ジャッキポイントが左右に動くと反対側がジャッキから落ちることあるんで.ジャッキのタイヤがスムーズだとこういう事故はおきにくい)
まずはベンチレーションのコントローラを外しちゃいます.これです.
ホース2本をはずして,コントローラを台座から外します.本体を外すときは,エンジンのアース線が邪魔になるとおもうので,こちらも外しておいてください.13mmです.
ホースもワンタッチコネクターなので切り離しは簡単です.
なお,最後のベルト動作確認でエンジンをかけるとき,ここのアースが接続されていないと点火しないので注意.また高圧電圧なので十分気をつけましょう.
本体は,台座にピンでとまっていますが,ピンの真ん中の部分をペンチなどで押さえながら本体をスライドすると外れます.
本体を外したあと.タイヤハウスのカバーを外します.プラスねじで緩むクリップと,プラスねじ4本で止まっています.プラスねじはタイヤハウス内に2本,バンパー部分に2本です.
プラスねじはだいぶもろいです.
クランクシャフトプーリー取り外し
クランクシャフトボルトがとれないと始まらないので,最初にボルトを外しにかかりました.
インパクトレンチでダダダダと数秒で外れました.
R53/R52S用のベルトテンショナツールをつかって,ベルトを緩めます.
ぶっちゃけね,一人でベルトを緩めながら固定ピンを差し込むのはむりです!ぼくは,六角レンチ棒の粘着テープでマイナスドライバーの先にとりつけて,ツールを引っ張りつつレンチを固定穴に差し込みました.これなら一人でも余裕.わかります?ドライバーごと突っ込んでるのw
メインディッシュ.クランクシャフトプーリー外します.
安物のアストロの輸入車用プーラーを使います.
でも,M6のビスがないので,焼きなましのM6 75mm と抜け落ちないようにM6用の座金を買ってきました.このボルトとワッシャー,頑丈なやつを買いましょう!座金はいいやつがなくて6mm-30mmのユニクロ座金なのですが,二枚重ねでもみるみるゆがんでいきます.
また,芯材として,M12 1.75ピッチの寸切ボルト 100mm を突っ込んでます.ほとんどの方は10mmくらいの棒を突っ込んでいるようでしたが,クランクボルトと同じ径のものをつっこんで固定してもよかろうと,これを準備.
M12ボルトが完全に中に入ると面倒なので,ナット2つを端にダブルナットで組み込み,回り止めにメガネをかませます.その上でプーラーを当て,インパクトでオラオラします.
うちのインパクトはエマーソンのEM-230というやつで,安物の割にハイパワー…なのですが,全然抜けてきません!様子をみながらトライしているとじわじわ抜けてきました.
あ,あと,ABSセンサケーブルが近くにあります.ぼくばインパクトで抜いてる最中,プーラーと車体の間にケーブルがいつのまにか挟まっていて,ABSケーブルを引きちぎりかけました.ちゅうい!
アイドラとかテンショナー抜くぞ
順番的にはアイドラです.
13mmで外れます.あっさりとれたので写真もなく...
テンショナーは16mmと10mmで止まってます.
16mmはテーパつきとストレートの2種類のメガネがあるといいかも.
10mmは15度テーパくらいのメガネでいけますが…どっちも気合いです.
狭くてボックスレンチとかは入りません.メガネでちまちま頑張るしかないです.
クランクシャフトプーリーは外れているので,テンショナーはそちら側から簡単に抜けます.
プーリーがついているときは…純正プーリーだと抜けないかもしれませんね.軽量プーリーなら,エンジンマウントを切り離して,ややエンジンを下げると下から抜けます.
でね,テンショナー,予防交換のつもりだったんですが,ダンパー切れてました.
でねでね,あとでわかったんですが,この新品のテンショナープーリー,故障してましたw
クランクシャフトプーリー取付
ちょっと欲を出して,A/M/S軽量クランクシャフトプーリー+2%を装着.
クランクボルトでそのままねじ込んでよさそうなのですが,クランクボルトって整備書によると,新品使うらしいのですね.で,軽量クランクシャフトプーリーにはボルトははいってませんでした.つまり再利用.
再利用のボルトに負荷をかけたくないので,取り外しにもでてきたM12寸切ボルトにダブルナットして,12mm-30mm厚さ2mmの特大座金をはめて,まずはレンチで少し押し込んでみます.軽量クランクシャフトプーリー側にも少しテーパがついているので,これで多少入ります.
で,その後インパクトで一気に!
M12寸切が切れても困るのである程度奥までいったら,仕上げは26mmボックスのソケットをあてて,プラハンで打ち込み.
入りにくいときはオーブンで焼くとか軽量クランクプーリーのマニュアルにあって草www.
クランクボルトにはロックタイト中強度のものを塗布して突っ込みます.
115N・mらしいのですが,回り止めできないので,インパクトで適当に.
どうでもいいけど,頭が真ん中に来ないんですけどなんなのこれ.作業後にクランク回したら明らかに偏心してるんですが….やり直してもこうなるんで,工作精度の問題?プーリー自体は偏心してなさそうだし,まあいいや.
ベルトを掛けるときの罠
新品のテンショナーですが,最初からベルトテンション緩めるためにロックされてると思いきや,ロックは二段階あるんですね.
一度ベルトテンションツールでロック位置を引き上げてからベルトをかけないと,ベルトが入りませんでした.
しばらくこれに気づかずに,「はまんねーななんでだろ,2%プーリだとやっぱきついのか??」と頑張りすぎて,ベルトを傷つけてしまいました….
改めて分解しましたが
どうやらテンショナーのプーリーから異音がでているっぽい.
クランクシャフトプーリーはあまり外したくないので,運転席側のエンジンマウントを外して,エンジンを少し下げたところテンショナーを取り出せたので,テンショナーのプーリー部だけ古いものと差し替えました.古い方は国産NTNで,新しいものはトルコ製でした.うーむ.
なお,エンジンマウントの外し方は,
- エンジンのオイルパンを木片を介して軽くジャッキする
- 運転席側のマウントのナットを外す.18mm.
- ↑で外した金属のマウンタの奥・手前(手前のうち一つは最初にはずしたベンチレーションの台座を共締めしてます),それぞれ2つのボルトを取り外し.16mm.
- マウンタを除去
- ジャッキを操作してエンジンをわずかに下げる
- テンショナー取り外し
あたりまえですが,エンジンを適正な位置に戻さないと新しいテンショナーもとりつかないです….
まとめ
いやー,今回もはまったはまった.
セントピアに文句をつけようかとも思ったのですが,ニコイチしちゃったしなあ.
難しいところです.