MINI クーパーコンバーチブルS R52 にパイオニアの AVIC-MRP770 を移植したのだけれど,挙動がばぐっててこまってるなうです.
はじめに
取り付け作業記録は id:Hie:20181115#1542294538 のとおり.
- 運転席サイドから車速パルスをひいている,
- 車速パルスが出すぎていて気持ち悪いのでキャリブレータもいれた.
ところが,どうにも走行中に位置がずれるのです.
結論から言うと,まだ解決してませんが,いくつかやったこととか推測していることをまとめておきあす.
AVIC-MRP770
カローラAE100 で愛用していたポータブルナビです.
パイオニアポータブルナビの最終形で,ポータブルナビ最後の機種(になる予定)です.
ポイントは
- ドコモFOMA回線でスマートループ使える,
- 車速パルスが入れられるので自車精度がポータブルナビにしてはいい
というあたり.
弱点は,リバース信号を入れられないのでバックカメラ連動ができないとかですかね.
カローラAE100 時代は外付けアンテナ AN-G31 を使い,車速パルス取得線として RD-032 を流用しています.
おかしい症状
センサー学習がある程度進んできた段階で,GPS位置補正が利かなくなるという異常状態が頻発します.
車速パルス学習が進むと,GPS衛星を捕捉できなくとも,車速パルスと加速度・ジャイロセンサーに従い自律航法で動作するのがカロッツェリアポータブルナビのよいところ.なのですが,一度ずれが生じると,二度とGPSの補正を受けません.
わかりやすく言うと,しばらくは正常に動作するものの,V字ターンが発生するような道や,空の見えない立体駐車場を通過した後など,車速・加速度・ジャイロセンサーがあってもずれが生じうるところを経過すると,場所や向きに誤りが生じ(これは別におかしくない),そのままなん十キロでも位置補正されることはありません(ここが異常).
面白いのはその間,GPS衛星はちゃんと捕捉されていて,GPS情報画面の位置情報は正しい位置を捉えているのです.
これね,ここ.
https://www.google.com/maps/place/35°51'59.5"N+139°28'39.6"E/@35.866515,139.477658,16z.
本当にここにいたので,AVIC-MRP770自体は正しい場所をとらえてるんですな.
でね,画面に映し出されてるのは
ここw
2km以上離れていますwww(真北にずれてるのは,たまたま.)
車速パルスはちゃーんと取れていて,接続情報画面で,40km/h で 5 程度の信号がでていて,4パルス車相当のパルスがちゃんと取れてます.なによりまともに動くときは全く問題なし.
正常に動くケース
ところがですね,車速パルス線を外したりするとうまく動くんですよ.
今のところ,GPS受信の補正がきいてるな,と思ったシーンは次のような感じ.
- 車速パルスをつないでいても,ちゃんと測位できているうちはGPS補正の恩恵を受けている.うまく動いているときは全くずれないため,さすがにGPSの補正を受けているかんじです.
- センサー学習リセット直後はGPSの補正を受けやすい
- 車速パルスを外すと全く問題なく動作する(精度はともかく)
このあたりからも,GPS測位に問題がある気はまったくしません.
ここまでやってきた対応
- センサー学習クリア: あたりまえだよね〜
- 工場設定初期化: まじかよオービス情報消えちゃったよ.これって詐欺じゃね?
- 外付けGPSアンテナの場所変更: ダッシュボードで大丈夫だと思っていたけど,念のため車外(といってもAピラーの外くらいしかコンバチにつけるところはない)に
- 屋根をぶち抜いてみる: コンバチですからね.とりあえず屋根を開けてみましょう
- GPSアンテナにフェライトコアをつけてみる: MINI のノイズを疑っています
- 電源にフェライトコアをつけてみる: MINI のノイズを疑っています
- 走行中にエンジンを止めてみる: MINI のノイズを疑っています(さすがにひとっけのないところでやってますよ)
- GPS初期化(!)してみる:気づきました.裏コマンドがあるんです.裏コマンドで初期化できます.…が変化ありませんでした.
うーん,結果,どれも改善せずです.
永井電子の車速パルスキャリブレータのせいじゃね?とおもうかもしれませんが,この症状はキャリブレータを取り付ける前から出ていました.(当時はMINIの多パルスが悪いと思っていた)
パイオニアの JUST FIT 情報によると,MINI R53 が適合なので,R52(Sタイプ)も同じ車速信号(デジタル多パルス)とおもってよいでしょう.このせいじゃないんですよ.多分.
仮説
パイオニアのサポートを受けてみましたが,これ以上はわからないので修理に出してくれ,とのこと.
いやーでもねー,車速パルスもGPS測位もまともだということで,あり得るのはソフトのバグじゃないですかねー.
そっちのバグなのに修理代とられるの?ぐぬぬ,という感じなのです.
ぼくの仮説は次のようなかんじ:
- 学習が進むとGPS測位精度*1が良い時に限り自車位置補正をするようになる(測位精度閾値みたいなものをもっていて,これよりもよい精度で測位したときに限り位置補正する).
- さらなる仮説として,過去に観測したもっともよいGPS測位精度を閾値に設定している.そしてそれはセンサー初期化ではリセットされない.
つまりですね,カローラAE100 時代の設定が完全にクリアされていないのではないか?そして,カローラはトップにアンテナを設置していたため,異様にGPS測位精度がよかったのではないでしょうか?
だとすると,MINIはせいぜいAピラー付近に設置するだけなので,測位精度はカローラには及ばないはずですし,合点がいきます.
あるいは,全データアップデートのときのバグですかね?
今回も全更新しちゃったんですよ...(ただし,もしシステムアップデートによって異常がおきてるなら,2017年全更新のタイミングですね.2018年アップデート前から起きてましたから).
あとは,クレードル変えたら治るかもしれないですね.
というのも,載せ替え前提なので,クレードルを識別してセンサー学習してると思うんですよね.クレードル変えたら別の車と認識するかも?ってことです.