スカイメモS 極軸望遠鏡 スケール 角度調整

先般,スケールプレート(レチクル)が外れてしまい,微妙にスケールが狂ってしまったので校正を試みます.
正確に合わせるためには,緯度差補正目盛を修正する必要があります.

いろいろ調べたところ,北極星が南中する,つまりもっとも高く登っている日付・時刻を調べ,そのときの日付・時刻を極軸望遠鏡にセットし,かつスケールプレートで北極星が一番下(倒立なので南中していると同義)にくるように,緯度差補正目盛をゼロに調整するというやり方をするようです.

北極星の南中時刻も 調べてみると,10月10日の1時だとか,1時20分だとか,いろいろ情報が氾濫しております.仕方ないので自分で計算したところ(合っているかどうかはともかく) 2015年10月10日ですと 1時34分頃 (日本標準時子午線; 東経135度)のようです.
ですから,下記のような手順で合わせれば良いことになります.

  1. 赤道儀(極軸望遠鏡)を水平にする(あまり書かれてないけど,一番重要)
  2. スケールプレートの北極星を導入するポイント(スカイメモSだと 6 の部分)が一番下になるようにグリッドを垂直・水平に合わせ,固定
  3. 日付目盛と時間目盛を動かし,10月10日 1時34分になるように調整
  4. 緯度差補正目盛リング固定ネジを緩め,上記設定を維持したまま,緯度差補正目盛リング(指標環)を動かし,0 に調整(結構固いです)
  5. 緯度差補正目盛リング固定ネジを締め込み,完了

なお,南中時刻の計算は 極軸望遠鏡についてです。 - 極軸望遠鏡の調整を行いたいと思っているのですがい... - Yahoo!知恵袋 を参考にしました.
ただし,2015年では,10月9日の太陽南中時刻11時47分における太陽黄経は 195.497 度で,また,このときの北極星赤経は 02h51.3m です.
太陽黄経は(太陽と月の視黄経・黄緯の計算)で,北極星赤経つるちゃんのプラネタリウム Windowsフリー版で調べました.

追記

よく見たら,つるちゃんのプラネタリウムポラリスを選択したら,ちゃんと南中時刻書いてあった(笑) 1時39分だそうな.あれれ,5分違う….
うーんうーん,知恵袋に書いてあるやつは間違っている?疑っているのは,恒星時の補正.早くなるわけだから,2.2mを引くのではなく,足すのでは?これならぴったりになる.
つまり,2015/10/10 なら,こう?

2015/10/9 11h47m 太陽黄経 195.497度 ⇒ 13h02.0m
(24h-13h02.0m) + 02h51.3m = 13h49.3m
恒星時は23h56mのため,13h49.3mより おおよそ 2.3m 先に回る

10/9 11h47m +13h51.6m
10/10 1h39m に南中

教えてエロイひと.

ギャラリー

スカイメモSでの設定例
たぶん,あってるはず...

スカイメモを水平にしてスケールの垂直水平をあわせ,自由雲台を固定.このように遠方にあるビルなどに垂直線を合わせてもよいでしょう.

時刻設定.10月10日 1時39分に合わせます.

この状態で,緯度差補正目盛が0になるように緯度差補正目盛リングを調整.イモネジ(1つ)を緩めて頑張って回します.

その他

極軸望遠鏡の光軸調整は,先人の素晴らしい説明があるのでそちらをご参照ください.
個人的には光軸調整をしてからスケール(レチクル)角度調整をした方がよいと思います!