AE100 カローラ マフラーフル交換

もうそろそろ引退かな,と思っていたトヨタカローラ AE100.

こんなご無体な姿に….
この後,スポット溶接で凌いでいたのですが,リアピースからの排気漏れがでてきたので修理することにします.
車検まであと1年あるし,なにより一度マフラー修理やってみたかった.←これが一番大きい理由.


そんなこんなで,もう 四半世紀前の車の整備メモです.誰得状態すごい.

部品調達

車種は トヨタカローラ AE100 4AT 5A-FE エンジン 4ドアセダン H6/6 初度登録です.*1
いわゆる7世代目カローラ
マフラーに関して言えば,同時期の EE101 カローラも同じ.
AE100G カローラワゴンは,前期ならは大体おなじです.リアピースのテールの長さがちょっと違うくらい.AE100G の後期型はどちらかというと AE110 なので,お間違えのないよう.

また,同時期の AE100 スプリンターなどもほぼ同様だったはずです.

↑のあたりは知りたい人が(いるかどうかはしりませんが)いればコメントしてみてください.

AE100 カローラは,エンジン→エキゾーストマニホールド→フロントパイプ→触媒→センターパイプ→リアピースとつながっていまして,今回は,

  • フロントパイプ
  • 触媒
  • センターパイプ
  • リアピース

と交換していきます.
一番ヤバいのは,センターパイプとリアピースなのですが,触媒前後もかなりキてるので,この際交換してしまいましょう.

さて,AE100 カローラは,すでにフロントパイプ(品番: 17410-15260)と触媒(品番: 18450-11150)は終息しています.
モノタロウではまだ取り寄せできるとしているようですが,触媒とかすごい値段ですし,ヤフオクとかに頼るのが正解です.ぼくもご多分に漏れずヤフオクで25kくらいで調達しました.(送料込み) *2

リアピース(品番: 17430-15540) は辻鐵工所(HST)の新品をそろえておりました.リアピースのガスケット付属です.

センターパイプ(品番: 17420-15150) は出物が出ず…ゴールデンウィークまで待ちましたが,これ以上待つと夏到来になりそうなので,あきらめて純正をモノタロウで発注.

フロントパイプ以降を交換する際に必要な部品は次のとおりです.

品名 純正品番 数量 備考
エキゾーストパイプASSY FR 17410-15260 1 フロントパイプ
コンバータASSY(キャタリスト ツキ) 18450-11150 1 触媒
エキゾースト パイプASSY CTR 17420-15150 1 センターパイプ
エキゾースト テール パイプASSY 17430-15540 1 リアピース
エキゾーストパイプ ガスケット 90917-06065 1 フロントパイプとエキゾーストマニホールドのガスケット
エキゾーストパイプセットスタッドボルト ナット 90179-10070 2 フロントパイプをエキゾーストマニホールドに接続するナット.ボルトはエキゾーストマニホールドに生えてる.再使用不可品.
エキゾーストパイプNO.1サポート ブラケットSUB-ASSY 17506-16120 1 フロントパイプのリア部分をメンバーに固定するためのブラケットです.こいつはゴム付き.
汎用ボルト 90179-08193 1 エキゾーストパイプNO.1サポートブラケットをメンバーに固定するボルト
汎用ボルト 91651-B0835 2 フロントパイプをエキゾーストパイプNO.1サポートブラケットに接続するためのボルト.
汎用ボルト 90105-10023 4 触媒をフロントパイプとセンターパイプに止めるためのボルト
キャタリティックコンバータ ブラケットSUB-ASSY 17504-16020 1 触媒とフロントパイプとを接続するためのナット兼遮熱板
モノリシックコンバータ プロテクタ NO.1 17504-11010 1 触媒とセンターパイプとを接続するためのナット兼遮熱板. No.1 とあるけど No.2 はない不思議.
サーモセンサインレット フランジ 18491-16010 1 触媒の排気温センサーを保持するブラケット.分けもわからず買ったけどぶっちゃけ不要
エキゾーストパイプ ガスケット 90917-06044 1 触媒フロント側ガスケット
エキゾーストパイプ ガスケット 90917-06045 1 触媒リア側ガスケット
エキゾーストパイプNO.2サポート ブラケットSUB-ASSY 17507-15040 1 リアピースのフロント側を支えるブラケット
汎用ボルト 91651-B0820 2 エキゾーストパイプNo.2サポートブラケットをリアメンバーに固定するボルト.こいつだけボルトがメンバの上で目視できない場所に.手探りで外す.多少の錆くらいどうということはないので交換しない手も.
エキゾーストパイプ サポート NO.4 17565-28020 1 リアピースをエキゾーストパイプNo.2サポートブラケットにぶら下げるためのハンガーゴム
エキゾーストパイプ サポートSUB-ASSY NO.3 17508-15050 1 リアピースのリア側を支えるためのブラケット.相当頑丈なので交換しなくてもいいかも.ハンガーゴムとセットなので痛み具合に応じて.
汎用ボルト 91651-B0816 4 エキゾーストパイプサポー SUB-ASSY NO.3 をメンバーに固定するボルト.まあこいつも滅多なことでは大きく腐食することはないかと.
汎用ボルト 91651-B0822 2 リアピースをセンターパイプに接続するためのボルト.ナット側はリアピースに切ってある

前夜

マフラー全交換の場合は,最悪古いマフラーが外れなくてもぶった切ればいいわけで,ある意味気楽です.
とはいえ,

  • フロントパイプがエキゾーストマニホールドから外れるか,
  • マフラーをメンバに接続しているボルトが外れるか(AE100の場合はフロントパイプをぶら下げているエキゾーストパイプNo.1サポートブラケットSUB-ASSY の部分),

はとても重要です.

逆に,各ピースを接続しているフランジのボルトとかは最悪外せなくても切断すればいいのでなんとかなります.

というわけで,前夜(というか夕方)に車両をウマ掛けして,ねじ緩め剤を吹きかけつつ目視確認しました.


フロントパイプとエキゾーストマニホールドの接続部分.ここはほとんどさびていないので楽勝で外せそう.


エキゾーストパイプNo.1サポートブラケットSUB-ASSY とフロントパイプの接合部.楽勝ですね.


エキゾーストパイプNo.1サポートブラケットSUB-ASSY をメンバーに固定しているナット.これも楽勝.

触媒周辺.
これは…フロント側もセンターパイプ側もやばい.これはたぶん外せない.


所々見えているワイヤーは,排気温センサ(トヨタ風にいうと,エキゾーストガステンパラチャセンサ)です.こいつは車体側に潜り込んでいるけれど,ブーツを捲るとすぐにコネクタがあって,この場で切り離せます.

そんなこんなで,前日の晩から,切断しかないだろうな,と思っていたのでした.まあ,リアピースは前述のとおり,センターパイプに溶接されてるし,切断しかないわけです.

マフラー全交換

満を持して作業開始.
タイヤも外してしまいます.
一応メンバーの下に置いてるけど,175mm しかないし,落ちてきたらぺしゃんこです.しっかりウマかけしましょう.
ちなみに,我が愛車はフレームもゆがんでいるので,4輪ウマがけ状態だと一輪ウマが浮きます(笑)


まずはフロントパイプが本当に緩むか確認しておきます.
あくまで確認なので緩めただけ.14mm.

結果は楽勝でした.
20cm くらいのエクステンションがあるといいですね.
ハンドルは足回り用とかがあるといいです.ぼくは,ストレートのハイトルクレンチを使っています.

(STRAIGHT/ストレート) ラチェットレンチ ハイトルクタイプ 600mm 差込角1/2

(STRAIGHT/ストレート) ラチェットレンチ ハイトルクタイプ 600mm 差込角1/2"(12.7mm) 10-770


フロントパイプが取り外せそうなのでいい気になって,リアから分解していきます.
リアピースのおしりを支えている,エキゾーストパイプサポートSUB-ASSY No.3 を取り外します.
サビサビですが,まだ頑張れそうな感じはありますが….
取り外し最中の写真はなし.
12mm のボルトをインパクトで取り外しました.


リアピースの接合部.やばすぎワロタ…ワロタ….
写真はないですが,グラインダーでリアピースの付け根を切断し,マフラーハンガーを取り外しました.

マフラープライヤーはモノタロウのこれを使いました.
楽勝スギィ!


ごろん.


相当やばかったです….

リアピースが外れたので,フロントパイプ側もはずしていきます.
その前に,触媒の排気温センサを分離しておきます.
ブーツを捲りコネクタを引っ張り出して切り離し.

切り離し.

エキゾーストパイプ No.1 サポートブラケットからフロントパイプを分離.
ここで分離しちゃったけれど,リアから分離していったほうがよかったかも.

ここからしばらく写真はなくて,フロントパイプからセンターパイプまでどう外すか格闘中.
フロントパイプはフロント側のメンバの上にありまして,触媒とフロントパイプを切り離せないと取り外せないんですよねえ….
結局,グラインダーでフロントパイプを真っ二つにしてしまいました….

フロントパイプを真っ二つにして,フロントパイプのナットを取り外せば全部外れてきます.
新旧並べてみました.

うう,新しい方まばゆすぎ.リア側が.
フロント・触媒も中古品の方があきらかにいいです.
特に触媒周辺….


無駄にサーモセンサインレットフランジなんぞを買ってしまったので悔しいので取付.


ボルトは 10mm (品番: 91651-60616)です.*3
石綿っぽいガスケット,キャタリチックコンバータセンサガイド ガスケット(品番: 90430-08252)が入ってますがそのまま流用.


ではリア側から片付けていきましょう.
エキゾーストパイプサポート SUB-ASSY No.3 です.


こちらはエキゾーストパイプ No.2 サポートブラケット SUB-ASSY です.*4


No.3 のほう.新旧比較.
サビてるけど,まだまだイケそう.


No.2 のほう.新旧比較.
こちらもサビてるけれど,そう簡単にヤレる部分でもないし,まだいけるはず.
このブラケットは,リアメンバーの上にとりついているので,唯一ボルトが目視できません.
なので,手探りで取り外し取付が必要.12mm.
僕の場合は結構メンバの錆が進行していて,ねじゆるめ剤がないと外れませんでした.


No.3 新品.


No.2 新品.


さて,リアピースをはめる準備も整ったので,再びフロント側.
フロントパイプのガスケットです.


当たり前ですがぴったりです.


汎用ボルトっぽい品番ですが,これがフロントパイプとエキゾーストマニホールドの接続に使うナットです.
こちらも古い方も使い回せた感じもあるけれど,実はこれは整備書では再使用不可品.新品使いましょう.

さて,フロントパイプにガスケットを取り付けて,エキゾーストマニホールドに接続します.
フロントパイプは…超がんばって知恵の輪くぐりをしてフロント側からメンバを超えて設置してください.
注意点はオイルパンに穴を開けるな,フロントドライブシャフトとかブーツに傷をつけるな,くらいでしょうか.


フロントパイプをエンジン側に接続したら,フロントパイプを支えるエキゾーストパイプ No.1 サポートブラケット SUB-ASSY を取り付けてきましょう.
新品ボルト.


本体.


ブラケットをメンバーにつなぐボルト.


新旧比較.
こいつもゴムは固くなっているもののまだまだ使えるかんじあり.
ただし,再利用するにしてもフロントパイプを取り付けるときに邪魔なので一度は取り外すことになるかと.


新旧ボルト.


新旧ナット.


フロントパイプを固定します.まだ触媒とかセンターパイプの調整があるのでゆるめでOK.


触媒のフロントガスケットとリアガスケットを確認しておきます.それぞれ別物です.


フロント側ガスケットはフロントパイプにとりつきます.


触媒にとりつく遮熱板の位置関係も確認.どちらも遮熱板兼ナットです.こいつでフロントパイプとセンターパイプの接続ボルトを受けます.

ところで,モノリシックコンバータプロテクター NO.1 17504-11010 (センターパイプ側)ですが,ひょっとすると,これは内容が変わっているかもしれません.品番は変わってないのですが….
というのも,パーツリストの分解図も整備書の分解図も届いたものと形が全く違います.
もっというと,パーツリストでは,94180-41000 というナット2つが別に描かれていまして,ボルト 90105-10023 で触媒とセンターパイプをつないでいるように見えます.つまり,モノリシックコンバータプロテクタがナットの役割を担っていません.さらに整備書では,モノリスコンバータープロテクターNo.1を下方からボルトで固定する絵が描かれています.(パーツリストでいうと90119-06803 x3?)

これは想像ですが,ボルトだけで遮熱板を固定した場合,脱落が頻発したのではないかと思います.
実は,我らが AE100 もこのプロテクタは脱落したのだ(笑)
正確に言うと,劣化してくると,振動でボディを叩くようになりまして,異音の発生源になるんですねー.そんなこともあって,ディーラーに相談したときに,切り落としてもらったんです.


触媒をつなぎます.遮熱板兼ナットで受けます.
まだ調整するので借り止めでOK.


排気温センサを接続します.


排気温センサのコネクタをボディに押し込んでブーツをはめます.
ここで気づきましたが,触媒からのセンサの出てくる角度が悪いですね….ちょっと無理矢理でしたがワイヤをボディ側(上側)になるように配置しなおしました.
この写真のままだと石とかにセンサケーブル引っかけかねないですし,できるだけボディに沿わせましょう.触媒取り付ける前に.


センターパイプも同様にガスケットを介して接続しておきます.
ここもまだ仮止めでOK.


リアピースの梱包を剥がします.うう,まぶしい.


No.2, No.3 サポートにぶら下げます.新品なので,リアピースを左右に揺すりながら差し込めば普通に入ります.


新品のセンターパイプ.こちらもまぶしい.


リアピース側.


合体.
リアピース側にメスねじが切られているのでボルトを2本いれるだけ.

このあとは仮止めしてたボルト類をまし締めするだけ.


完成!!
あとは排気漏れがなさそうかチェックして完了.


おつかれさま.

まとめ

ディスクグラインダーがなかったら即死だった.
あとあっさり終わってるからあれですが,マフラープライヤー マジ必須!!

なお,20km/h,2,000rpm 付近で「ビィィィィィン」と異音が出るのですが,遮熱板あたりが振動しているんでしょう.面倒くさいので放置.きのせいきのせい.
グラインダーで切断とかなければ,3時間くらいの作業でしょうかね.結局5時間かかっちゃいましたが.

*1:4ドアセダン以外にも3DSの設定もあります.こいつはリアのサポートの形が違ったりする.

*2:触媒の排気温センサーはちゃんと取り出せそうか調べてみて,もしも錆がひどくて取り出せないとおもったらセンサー付きのものを買おう.

*3:触媒が95年4月までは.以降,つまりAE100最終期は 91651-60610 らしいです.

*4:No.x サポートなのか,サポートナントカ No.x なのか,表記揺れが激しいのですが,ぼくのせいじゃないです.本当にそういう名前なの.