はじめに
MINI R52 コンバーチブルクーパーSのサーモスタットを交換します.
異常…というほどでもないかもしれませんが,涼しくなってきたのに停車するとクーラント温度が110度を超え,時によってはステージ2ラジエターファンが回ってしまいます.
交換するもの
クーラントタンクは,MINIを買うときに念のために買ってたやつ.1.5年くらい前にクーラント交換したときは現行のものがあまり傷んでいなかった(たぶん一回変えてある)ので交換しませんでした.
いつまでも物置を占有されてもこまるので交換することに.
大まかな手順
- クーラントを抜く
- 吸気関係のホースやインレット,エアフィルタ,エアフィルタケース本体と一緒についているECUを取り外し
- その下にあるセンサのコネクタを外したりケーブルをずらしたり(具体的には,MAPセンサ,O2センサ(触媒前),イグニッションコイルの電源コネクタ)
- サーモスタットハウジングからホース2本取り外し
- サーモスタットハウジング取り外し
- サーモスタット交換
- あとへ逆手順で取付
- クーラントタンクのホース2本を取り外し
- クーラントタンク交換
一番はまったのはECU取り外し.
作業
前準備
ジャッキアップしてバッテリーマイナスをはずしましょう.ECUを外すので,通電しているとなんかいやです.あとバッ直も触ります.
クーラントを抜く
バンパー下のフロアカバーを取り外しておきます.バンパー下部に10mmボルト3本と,カバーの左右後尾にプラスねじ2本でとまっています.
クーラントはラジエターロアホースを外して抜くというクソ仕様です.ホースバンドが相変わらず硬くてつらい.
サーモスタット上のいろんなものを取り外す
サーモスタットにアクセスするにはインレットホースやらエアフィルタケースやらを外す必要があります.
エアフィルタケース(上部)はT30 2本で留まっていますよ.手前側だけです.裏側はひっかかってるだけ.
反時計にひねる感じで取り外します.エアフィルタケースにも差し込まれている足とかあるので新町に.ホースクリップはマイナスドライバやラジオペンチの先を勘合部に差し込んで回せば外れます.このタイミングで蛇腹のホースクリップも外して分離しておきます.
ECUケーブルのコネクタは前方と後方から2系統あります.広報はウェザストリップ(ゴムの雨水浸入止め)の下にあるので,ウェザストリップを外して起きます.
写真ケーブルの下にあるプラスチックストッパーを前方(裏側コネクタは後方)に引き抜きます.これ,完全に引き出さないとコネクタとれないです.なんかコネクタ抜けないとおもったら,もう少しこのストッパーを引いてみましょう.わたしゃ手を抜いてECUコネクタが割れましたw というか,ぶっちゃけ前任者(前のオーナー)も割ってました. 結束バンドだらけでした….ここが一番肝を冷やした….
なお,ECU本体がこの下にあるんですが,こいつも引っ張れば抜けます.最悪コネクタ抜けないときはECU引っ張り出してもいいかもね.(コネクタを引っ張ったらたぶんコネクタがちぎれます)
これでエアフィルタケース下部が抜けます.10mm 一本で留まっています.後ろはゴムグロメットで留まっているだけなので,上方向に引き抜きます.
<>オレンジの抜け止め版を左方向に引き抜きコネクタをつまんで切り離す…のですがついにこのオレンジの板も割れてしまいました….イグニッションコイルはヘッドカバーのスタッドボルトに止められているのでこれを外しながら邪魔にならないところにケーブルをよけておきます.
サーモスタットの真上にあるMAPセンサを取り外します.このコネクタはつまむのではなくツメを引き上げて外します.へし折らないように.
また,MAPセンサ自体はサーモスタットに共締めされているブラケット上に固定されていて,写真だとわかりにくいのですがナナメに横切っている黒いPVCホースの裏側にうっすら見える3mmの六角棒レンチ用ねじを2本取り外して本体を取り外します.MAPセンサの下には透明な(でも黄ばんだ)PVCホースがこれまた同じブラケットに固定されていて,センサはここに刺さっています.
ちなみに,ナナメに横切っているPVCホースですが,こいつも邪魔なので折らないようにクリップから外してよけておきます.で,クリップが経年劣化で折れた….
とりあえずここまで外して,ケーブルやホースを脇によければサーモスタットは外せます.
オレンジの抜け止めがありますがすでに割れて触るだけで崩れてしまいました….で,これってどうやって抜くんでしょう?どっかをつまむのだとおもいますが,どうつまめばいいのかわからず,切り離せませんでした(切り離すとかなりスペースに余裕ができる)
外さなくともなんとかなりますが,外せたらいいですね….外し方しってる方教えてください.
ちなみに,この時点での全景はこんなかんじ.
サーモスタット交換
いよいよサーモスタット交換にはいります.
サーモスタットハウジングを取り外しますが,これは3本の10mボルトで固定されています.上2本,下1本の構成ですが,上2本はMAPセンサ(と実はO2センサも)を固定していたブラケットと共締めです.こちらから先に外します.
ショートエクステンションで十分です.
ハウジング交換しない場合はホースはつけたままでかまいません.
ホースを外す場合は,ハウジングを固定した状態でクリップを外しておくとよいかもしれません.ぼくは先にクリップだけ外しておき,ハウジングも取り外したあとホースをねじって引き抜きました.
ジグル弁の向きもみておきましょう.
思ったより綺麗.ウェスで拭き取るくらいでOK.
んーまぁ汚いけど,形状も少し違うし,いいかわるいかはわからんですね.
ハウジング全然もんだいないわ….ひょっとして一度変えてある?
あとは新品サーモスタット(とそのガスケット)をハウジングにはめて戻していくだけ.ジグル弁の向きをちゃんと確認して,センサのつなぎ忘れとかないように.忘れ物がなければ順次もとどおりにしていきます.
クーラントタンク交換
水を入れる前にクーラントタンクも交換しちゃいましょう!
横と下のホースを外して,一番うえのナット外して,上に持ち上げて外すだけ
MINI買ったときに念のため準備しておいたクーラントタンク.
…ヘラ製だったか….なんかイヤだな….
つ参考
その後
ロアホースをつなぎ直して,古河の安物クーラントを突っ込んで水道水で希釈.前はモノタロウだったから数十円豪華になりました.
あとはエア抜きですね.
MINI R53やR52Sはエア抜けにくいとかいいますが,ぼくはあんまり困ったことない….
- 入るところまでクーラントタンクに原液を突っ込む
- アッパーホースのエア抜き穴プラグを外してここから入るだけ水を突っ込む(突っ込んでるとタンク側が溢れてくるので注意)
- エンジンをかけて70度くらいまであたため,減ったらタンクにもアッパーホースにも補充
- 水が入らなくなってきたら両方キャップを閉じてアクセル踏みつつ暖気.105度でステージ1ファンが回ることを確認してエンジン停止
- 温度が80度くらいまで落ちてきたらそれぞれのキャップをあけて補充.(たぶんエア抜き穴のほうからやったほうがいい)
↑を2回くらいやってたら概ねエアは抜けます.
フィーリング
んー,走行中85~6度くらいになりました.もともと90度くらいだったので,少しサーモが速い感じですね.(サーも自体は91度用)
停止中はやっぱりあがってきますね.今のところエンジンを切った後102度まで上がるケースを確認してます.あんまかわらんかも…,