AE100 オルタネータベルト交換

今年の頭くらいから,オルタネータベルト(いわゆるオルタネータファンベルト)からキュルキュル音がするようになりましたので,ようやく重い腰を上げ交換を断行.会社の同期から,出社時にうるさいと言われていたのです.なんでも,わたしの車が近づいてくるとすぐにわかるんだそうです.えすぱーかよおまえ.
オルタネータというのはエンジンが回っているときに,バッテリを充電したりする発電機のこと.古くはダイナモと呼んでいたものです.カーまにあに説明してもしょうがないのですが,私も素人なので備忘録代わりに記しておくと,ファンベルトはだいたいの場合三つあります.

トヨタ カローラ AE100 は,オルタネータが一番手前にあり,唯一車をばらすことなく交換できます*1.(結構無理くりですが.)今回は,オルタネータベルトのみ交換します.

使った道具

  • 14mm ラチェットレンチ ⇒ オルタネータ固定ボルト用
  • 12mm ラチェットレンチ ⇒ 調整ネジ用(2ヶ所)
  • ゴムハンマーとタオル
  • 懐中電灯

工程

  1. エンジンを切ってから十分時間を空ける(やけどしちゃうよ)
  2. バッテリーの-端子を外す.外さなくてもいいけど,万一エンジンが急にかかって怪我してもしらないぜ.
  3. ボンネットを開ける
  4. オルタネータを確認
  5. オルタネータの固定ボルトをゆるめる
  6. オルタネータの取付角を維持する調整ネジ(調整ネジ1と呼ぶことにする)をゆるめる.あるいは外す.(私は完全に外さないとオルタネータが動かないくらい堅かったので外した.あとあと大変.)
  7. オルタネータの取付角を調整するネジ(調整ネジ2と呼ぶことにする)をゆるめていき,ベルトをゆるめる.
  8. 古いオルタネータベルトを取り外す.
  9. 新しいオルタネータベルトを取り付ける(3つのベルト軸受け(ドラムプーリ)に引っかける).
  10. 調整ネジ2を締め上げる.
  11. 調整ネジ1を締め上げてオルタネータの取付角を調整する(つまり,ベルトの張りを決める.)
  12. オルタネータの固定ボルトを締め付ける.
  13. バッテリーの-端子を外していたなら,戻す.

オルタネータを確認

ボンネットを開けて左手前に見える20センチ大の部品がオルタネータです.

この左奥側に見える,オルタネータと繋がったベルトがオルタネータベルト.


ボンネットを車の右側からのぞき込んだ写真.オルタネータ本体とベルトと固定ボルトはすぐに見つかります.しかし,調整ネジ1はおそらくウォッシャー液ケースを,調整ネジ2はフロントバンパーとラジエータをばらさないとちゃんとは見えません(調整ネジ2はそれでものぞき込めばなんとか見える.)仕方ないので,調整ネジ1と2は手探りでやります.

オルタネータをゆるめる

オルタネータベルトは,オルタネータ自身がベルトを引っ張ることで張力を得ています.したがって取り外すためには,オルタネータの取付をゆるめ,ベルトの張力をなくす必要があります.オルタネータの頭をもたげさせるイメージかな.AE100のオルタネータは,固定ボルト,調整ネジ1,調整ネジ2の三つで固定されています.一番簡単なのは,オルタネータの取付角度を固定している調整ネジ1を完全に外してしまうことですが,これは後々大変なので,出来るだけゆるめるだけにしておきましょう.
調整ネジ2は,オルタネータの下部を通して反対側に大きなナットに刺さっています.調整ネジ1も同様にこのナットにオルタネータを通して繋がっており,調整ネジ1と2でオルタネータを引っ張りあいっこして,オルタネータの角度を決めているようです.正確に言うと,調整ネジ2でオルタネータを引っ張って,引っ張った位置を調整ネジ2でまし締めして止めている感じ(ちゃんと見えてないから,ある程度は想像.).
まずは,固定ボルトをゆるめます.14mmラチェットレンチでゆるめます.ナットを外す必要はありません.

次に,調整ネジ1をゆるめます.調整ネジ1は手探りで探すしかありません.スペースも狭いので,基本的にラチェットレンチ以外では回せないと思います.ボルトが浮いてきたら調整ネジ2に移ります.
調整ネジ2は,オルタネータ正面下部に付いています.これを回していくと,オルタネータがゆるみます.ちょっと回したところでオルタネータの正面上部を下に押し込んでみます.
調整ネジ1も2も結構ゆるめたのにオルタネータが動かない….ハンマーの出番です.オルタネータを直接叩くので,ゴムハンマーを使い,タオルをあてがいます.まずは,軽くコンコンとやって少しずつオルタネータを動かします.動かない場合は,本気でぶったたくことになりますが,壊れても知らないのであしからず.
ちなみに,私のカローラくんは完全にオルタネータのジョイントが固まっており,しょうがないので,調整ネジ1を完全に外して,ハンマーで思いっきりぶったたきました.すると,カクンと折れ曲がってくれました.

ベルトをはずしてかけなおす

ベルトが外れたなら,ベルトを掛けるのも簡単ですよね.割愛です.

オルタネータでベルトを引っ張る

基本的にはゆるめると逆のことをやりますので割愛します.
私は,調整ネジ1を完全に外してしまったので,調整ネジ1と2が完全にバラバラになってしまいました.調整ネジ1のボルトと調整ネジ2のボルトが留まっているフロートなボルト穴部品がぷらぷらしてますので,手探りでくっつけて再度締め直し.10分はかかったと思います….

完了

異様なほど静かになりました.逆にどこか動いてないんじゃあないかと思うほど….
最初は,14.4Vの発電でしたが,レギュレータが学習したのかなんなのかは知りませんが,今は13.7Vで落ち着いています.しばらく走り続けてこれ以上電圧降下しないようであればOKだと考えてます.

注意点

乱暴にすると壊れてしまう部品類ですが,数年間解放していない部分でもあるので,かなり固くなっています.ある程度の勇気は必要です.どちらかというと,戻すときに閉めすぎないように.思いっきりやると,ナットが壊れます.あと,オルタをぶん殴りすぎて壊さないように….
あと,全てのボルトは左回りでゆるめる,右周りで締める,です.

その他


旧オルタネータベルト(三ツ星; 下)と新オルタネータベルト(GATES; 上).
旧オルタネータベルトはそこまで傷んでいませんでしたが,溝幅が結構広くなっていました(プーリによる摩耗).でも,それ以外はきれいなもん.まぁ,ベルトに水を1ccかけるとそのまま数週間キュルキュル言わなくなっていたので,大してひどくはなかったのかも….

*1:見た感じだと,パワステベルトもがんばればばらさず交換できそうに見えますが.