見た目は問題なさそうでしたが,なにせ AE100 の車齢は 20年です.容量ヌケもあるかもしれませんので,交換しました.
交換部品
AE100 カローラ 中期 (4AT) の ECU 品番は 89661-1A130 です.これに合うコンデンサを調達します.
下記部品をRSコンポーネンツで購入しておきました.
- アルミ電解コンデンサ ニチコン 105℃,10V,100uF,±20% UPS1A101MDD
- アルミ電解コンデンサ ニチコン 105℃,63V,47uF,±20% UPS1J470MPD
- アルミ電解コンデンサ ニチコン 105℃,35V,33uF UHE1V330MDD
- アルミ電解コンデンサ ニチコン 105℃,50V,47uF,±20% UPS1H470MED
- アルミ電解コンデンサ ニチコン 105℃,50V,3.3uF,±20% UPS1H3R3MDD
- アルミ電解コンデンサ ニチコン 105℃,10V,220uF,±20% UPS1A221MED
ECU 取り出し
深夜に作業したので写真は撮れませんでした.
ECU は運転席と助手席の間のコンソールのウラ側下にあります.ちょうど,オーディオ等々のDINの裏ですね.
運転席左奥のフットレストのプラスチックネジ2つをマイナスドライバー左に回して取り外し,カーペットめくるとECUにアクセスできます.同様に助手席のカーペットもめくっておくとよいです.
運転席側は,2つの10mmボルトと2つの中サイズのプラスネジでブラケットに留まっています.助手席側にもプラスネジがありますが,こちらはブラケットにハマっているだけなので,特にネジを外す必要はありません.ただ,ECUが外れにくいときは,一つを緩めて/外しておくとよいかもしれません.もう一個のネジはドライバが入らないので外せません.
運転席側のブラケットを外したら,助手席側から ECU をフロント側に押し出します.助手席のブラケットには緩み止めがついているので,揺すりながら勘合を外していきます.
勘合がはずれたら,運転席側から手を伸ばし,ハーネス三つを外します.手前二つを外してから,一番奥の大きめのハーネスを外すとGood.
ECU にはカバーが掛かっていますが,糊を引っぺがして素っ裸にします.
ECU 蓋開け
裏表の四隅の平ネジを外します.中サイズのプラスドライバーで外せますが,とても固いです.なめそうになったら直ちに作業を中止して,ショックドライバーなどで外しましょう.
作業道具
20W程度の半田ごてとはんだで作業します.
必須なのは,
- 半田ごて,
- ヤニ入り精密機器用はんだ
- はんだ吸収器 (エアで吸い取るタイプのもの)
- ニッパー
- 防湿スプレー(ハヤコートなど)
- 無水エタノール
- 綿棒
でしょうか.
防湿コーティングの除去剤としてハヤコートリムーバーも用意しましたが,結局パターンの防湿皮膜は剥げず,使いませんでした.
交換
課題はなんといっても,スルーホールから古いコンデンサを抜くところでしょう.
AE100 カローラの基板のコンデンサは,クリンチ実装です.これは,コンデンサの足を曲げて寝かせてからはんだされたもので,最も部品除去が難しいのです.
私もスルーホールをかなり傷つけてしまいました.
お勧めのやり方は,裏面から,追い半田(半田を追加してまんべんなく熱を伝える方法)をして,半田を吸収器で一気に吸い取ります.
おそらく,これだけでは足が離れないでしょうから,カッターやニッパーの先で丁寧に足を起こします.その後加熱,必要に応じて追い半田&吸収器で少しずつ外していきます.
これでも取れない場合は,追い半田をしたのち,わざとコンデンサを頭から抑えて足を浮かせるという方法もあります.私も,一つ,この方法で取り外しています.
コンデンサ取り外し後に,エタノールと綿棒で軽く拭いておきます.
取付は極性(プラスマイナス)を間違わなければOK.ちゃんと足をがに股に開いて調整してから差し込みましょう.
最後に,防湿スプレーをしておきます.
効果
初っぱなからハンチングしました.
うひー.
ECUに変な記憶が残っていただけだと信じたい….何回かリセットしてたら忘れてくれる,とかないかなぁ.