ファンベルト交換

カローラ AE100 のファンベルトを交換しました.
断言はできないけれど,5AFEエンジンのほとんどは構造同じだとおもいます.

今回交換するもの

冬場,パワステベルト(P/Sベルト)が始動時に鳴いたりしていたので,これを変えます.ついでに,エアコンベルト(A/Cベルト)も一緒に交換.オルタネータベルトは昨年交換したので今回は据え置き.オルタネータベルトの交換は簡単だしね.
交換したベルトの品番は次の通りです.

  • P/Sベルト: 99363-90630 (TACTI の互換品を使いました)
  • A/Cベルト: 99364-80850 (TACTI の互換品を使いました)
  • オルタネータベルト: 99365-20970 (交換してないけれど参考に.今付いているのは三ツ星だったと思う)

必要なもの

AE100の場合ファンベルトの交換にたいした工具は必要ないです.ちょっと小さめなラチェットなソケットレンチさえあればOK.レンチのハンドルが大きいと逆に作業しにくいです.50〜60mm程度伸ばすエクステンションバーがあるととてもよい.
必要なソケットレンチは下記の通りです.

  • 10mm
  • 12mm
  • 14mm

できれば,12,14mm兼用のラチェットメガネレンチがあるとGood.ダイソーで300円だよ.もっというと,10,12,14mmを挿せる9.5sqで長さが25cmくらいのスピンナハンドルがあるとベスト.結構硬い部分もあるんでね.
ま,2,000円の工具セットで何とかなるレベル.あまりにも硬すぎるときは,ネジをなめるといけないので,KTC(という工具メーカ)とかの高級な6角のソケットを買ってくるといいでしょう.12角は便利だけどナメ気味になるのでちょっと危ない.

準備

準備というほとでもないのですが,ウォッシャータンクを取り外しましょう.これでだいぶ作業がやりやすくなります.
10mm のネジ1本でとまっているだけです.ネジを外し,カプラを取り外して前上方向に引っ張れば取り外せます.
がんばれば外さなくてもベルト交換できるとおもいます.

ベルトがどう貼られているか

図の通りなので省略.


オルタネータベルトの取り外し

まずは一番手前についているオルタネータベルトを取り外す.クランクシャフトプーリーにはオルタネータベルトとA/Cベルトが掛かっており,オルタネータベルトが外側にあるため,オルタネータベルトを先に外さないとA/Cベルトが取り外せません.P/Sベルトも同様の理由で,オルタネータベルトを外す必要があります.

AE100の場合,オルタネータ(発電機)の取り付け角度をゆるめることでオルタネータベルトを取り外すことができます.
図中,A,B,Cの順にネジを回していきます.

  1. A: オルタネータのジョイントです.ちょっとだけゆるめればOKです.14mm.
  2. B: オルタネータの取付角度を固定しているネジです.ゆるめるだけでOKです.あまり回しすぎると,オルタネータが脱落して苦労しますので,ほどほどにゆるめましょう(経験アリ) 12mm
  3. C: Cのネジは角度調整ネジです.これを左回転でゆるめることで,オルタネータベルトの張りがゆるんできます.時々オルタネータを下に手で押し込みながら徐々にゆるめます.ベルトが取り外せる位置までCを回します.これも調子にのって回しすぎるとオルタネータが脱落します. 12mm

P/Sベルト取り外し

図をご参照ください.すでにベルト外した後の絵だけど….

図中,A, B をゆるめてがんばってP/SポンプごとP/Sポンププーリーをウォーターポンププーリーに近づける.
ところで,ぼくの AE100 には B がなかった.AをゆるめるだけでP/Sポンプがにゅるりと動いたのでまあよしとした.いや,そんなことはなくちゃんとBもありました.裏をよく覗くと,P/Sポンプを固定しているBがありました.今回外さずにすんだのは,Bが最初からちょっと緩んでいただけでした.
なお,最初はとても固かったので,A にKURE 556 みたいな潤滑剤を吹き付けて放置しておきました.その後,旧P/Sベルトの上部を下方向に押し込むとP/Sポンプが動きました.ハハハ,滑車の原理だ!
A は 14mm だったとおもう.結構狭いところなので,ラチェットメガネのほうが使いやすいかも.

追記(2012/4/15)

ネギミソチャーシューさんとお話しているうちに,P/SポンプのBボルトはなかなかにくせ者だと分かりました.私の場合は,Bボルトを触ることなくP/Sポンプが動いたためよかったのですが….
Aボルトを緩めただけでP/Sポンプが動いてくれないときは,車をジャッキアップ&アンダーカバー取り外し(10mm)して,下からボルトを緩める必要があるようです.上からでも工具が合えば外せなくはないようです.

ソケット長が50〜60mmの14mmレンチを用意.

上からがんばるときはこんな感じ.

これを下から見るとこんな感じ.

A/Cベルト取り外し

A をゆるめて,B を左回転でゆるめていけば,アイドラープーリーが下方向に下がっていきます.適度にゆるめてベルトを取り外せばOK.
問題は, A が結構固い.ゆるめる方向は左であっているのですが,固着してます.しょうがなく 潤滑剤をまぶして一服したのちソケットレンチハンドルをハンマーで叩きながら回すとゆるみました.
A も B も 12mm …だったかな?? うろ覚え.

ベルト交換

これは省略です.A/Cベルト,P/Sベルト,オルタネータベルトの順に取り付けていけばOKです.
ただ,P/Sベルトだけは調整ネジがありませんので,自力でP/Sポンププーリーを張り方向に押す必要があります.ちなみに,トヨタのサービスマニュアル(カローラ/スプリンターVol.6 )には「ハブナットレンチなどを使用して,シリンダーヘッドを支点にP/Sポンプを押し,固定用ボルトAを締め付ける」と適当なことが書いてあります(笑) てこの原理でがんばれよーということのようです.私はトンカチの柄を使いました.

というわけで

できましたー.

参考情報

オルタネータの付き方とか

id:Hie:20120223#1330007410 に書いたオルタネータ交換の写真が参考になるかも。

オルタネータベルト取り付け基準

ウォーターポンププーリー・オルタネータプーリー間の中央を98N*1で押下して,

  • 8 〜 10mm (新品ベルト)
  • 9 〜 11mm (5分以上使ったベルト)

のたわみであればOK.

P/Sベルトの取り付け基準

P/Sポンププーリー・ウォーターポンププーリー間の中央を98Nで押下して,

  • 5 〜 6mm (新品ベルト)
  • 6 〜 8mm (5分以上使ったベルト)

のたわみであればOK.

A/Cベルトの取り付け基準

クランクシャフトプーリー・A/Cコンプレッサプーリー間の中央を98Nで押下(というより押上)して,

  • 6 〜 7mm (新品ベルト)
  • 8.5 〜 9.5mm (5分以上使ったベルト)

のたわみであればOK.
とはいっても,これは車の下に潜り込んで,アンダーフロアカバーRH を外さないと確認できないんじゃないかと.

個人的には,適当にアジャストして,プーリー間でベルトを押してみて,ぎゅーっとおすとちょっとたわむくらいになっていればOKだと思います.(適当)

*1:地上における10kgの重さ(力).